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「バラし」


まずはバラし、いいかげんにやって壊すのが怖いので教科書を入手せねば。
残されている資料を探しに、熱田設計の古い倉庫へ出向いた。
今は無き熱田設計は、1997年に新本社へ移されるまでは愛知機械工業の開発拠点があったところで、
コニー時代の古い資料が残っている可能性が高かったのである。
古い資料について良く知る社員の案内で、残されていた書類や図面の山と格闘すること半日
やっとの事でAF3関係の必要資料を見つけ出した。
しかし手首や首筋が痒いこと痒いこと・・・

サービスマニュアル
パーツカタログ 綴じ紐を外すと、内容ごとに区分

経時により黄ばんではいたものの、完全な状態で眠っていたサービスマニュアルとパーツカタログは
今となってはとても貴重品。特にレストアを行う作業者にとっては必需品なんだけど、
最近はこの様な古い技術書類が高額で取引きさているらしいと聞いた。
後日その手の書類を多く扱っている店で調べたら、なんと数千円の値段が付けられているのを発見。
AF3のように実車が1台しか残ってない場合でも、資料だけは収集されちゃうみたいね。
とにかく、大切に取り扱おうっと!

このクルマもフレーム構造なのでボディの脱着が可能、しかもこれはトラックなので
バンのAF7にくらべて、降ろすのが簡単そう。

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 まずは通称「アオリ」と呼ばれる後方扉を蝶番と一緒に取外し、
運転席後ろの隔壁へ固定しているボルト16本を取外すだけで、荷台が外れるらしい。
ええっ、荷台がフレームとは固定されてないって?うそでしょう。
パーツカタログで確認しても、その様な部品構成となってる。


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簡素だねえ。
じゃあ、着手。
「アオリ」を取外してみました。



で、次に側壁と床面をサービスマニュアルに従って分離。

表面の錆は酷いけど、貫通穴は無し   裏面はシャシー・ブラックで真っ黒  

これで早くもシャシーと荷台の分離が完了してしまった。
荷台が外された車体は、御覧の通り。
綺麗な状態ですな。

フレームからは泥と油を除去するだけで済んじゃいそう。

因みに青い色の他に赤っぽい色が所々顔を出しているけど、どうやらこれがオリジナルの色らしい。
その微妙な赤っぽい色は、カタログにも紹介されていたからね。



もちろん、復元完了時はこの赤っぽい色にしようっと!



次回に続く。

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